経理マンの私が、AIで絶対にやらないこと3選
Claudeに出会って、「これは時代が変わる」と確信した私。 業務でも私生活でも、AIをガンガン使うようになりました。
でも、使い始めて少し経った頃、ふと気づいたんです。
「これ、もしかしてヤバいことしてないか?」
経理として日々、お客様の情報や会社の機密情報を扱う私が、何の警戒心もなくAIに情報を入力していた――。
幸い、致命的な失敗はしませんでした。 でも、もう少しで「やらかしていた」場面が何度かあったのも事実です。
この記事では、5児の父・経理マンの私が「これだけは絶対にやらない」と決めた3つのことをお伝えします。
これからAIを使い始めるあなたが、私と同じヒヤリを経験しなくて済むように。
まず知っておきたい、AIの「2つの本質」
具体的な「やってはいけないこと」の前に、AIの本質を2つだけ押さえておきましょう。
これを知っているかどうかで、AIとの付き合い方が180度変わります。
【本質1】入力した情報は「外部に送られている」
あなたがChatGPTやClaudeに何かを入力するたび、そのデータはAIを開発している会社のサーバーに送られています。 そして、設定次第でAIの学習データとして使われる可能性があります。
【本質2】AIは「もっともらしい嘘」を平気でつく
これは「ハルシネーション」と呼ばれる現象です。 AIは「正しい答え」より「もっともらしい答え」を優先する性質があります。 存在しない法律、架空の人物、デタラメな数字――それを自信満々で答えるのが、AIの怖いところです。
この2つの本質を踏まえて、私が「絶対にやらないこと」を3つ紹介します。
NG① 個人情報・機密情報を「そのまま」入れる
私が最初に「これはマズい」と気づいたのが、これです。
経理の仕事をしていると、AIに頼みたくなる場面がたくさんあります。
- 取引先からの請求書を整理したい
- 顧客リストをExcelで分析したい
- 社内規程をわかりやすく要約したい
便利そうですよね? でも、ちょっと待ってください。
これらをそのままAIに投げ込むのは、本当に危険です。
入れてはいけない情報リスト
- 氏名、住所、電話番号(自分・家族・他人問わず)
- 会社の機密情報(売上、顧客リスト、契約内容)
- パスワード、クレジットカード番号
- 社員番号、マイナンバー
- 未公開の事業計画、提案書
なぜなら、入力したデータが――
- AIの学習データとして使われる可能性がある
- 一時的にサーバー上に保存される
- 万が一の漏洩リスクがゼロではない
私が実際にやらかしかけた話
これは、私が心臓が止まりかけた実体験です。
業務で「PDFの帳票データをAI OCRで読み込んで、TSV形式で出力する」という作業をしようとしたときのこと。
PDFには氏名が記載されていたので、私は「これはまずいな」と思い、Chromeの編集機能で氏名部分を黒塗りでマスキングしました。
「よし、これで大丈夫」
そう思って、AIに読み込ませた瞬間――。
出力されたデータには、しっかり氏名が入っていたんです。
意味が分かりませんでした。 ちゃんと黒塗りしたはずなのに、なぜ?
調べてわかった理由は、こうです。
PDFは「見た目」と「データ構造」が別物の場合があります。 Chromeで黒塗りしたのは、見た目だけ。 データ構造の中には、氏名のテキスト情報がそのまま残っていたんです。
AIは賢いので、見た目の黒塗りを無視して、構造化されたデータをそのまま読み取ってしまった――。
今回、私が職場で使っていたAIはクローズド環境(社外にデータが出ない仕組み)だったので事なきを得ました。
でも、これがChatGPTやClaudeの一般プランだったら――。 取り返しのつかないことになっていたかもしれません。
じゃあ、どうすればいい?
答えは2つです。
① 固有名詞は「マスキング(仮名化)」して入力する
例えば、こんな感じで:
❌ 悪い例
「株式会社〇〇商事の田中部長宛に、見積書を作成して」
✅ 良い例
「取引先A社のB部長宛に、見積書を作成して」
固有名詞を「A社」「B部長」「商品X」のように仮名に置き換えるだけで、リスクは大幅に下がります。
② PDFや画像をそのまま読み込ませない
PDFをAIに渡す場合は、いったんテキストとして手動でコピペし、必要な部分だけを抜き出して渡すのが安全です。
ファイルをアップロードする機能は便利ですが、私の体験のように**「見えない情報」が読み取られるリスク**があります。
私はこの2つの一手間を、必ず徹底するようにしています。
NG② AIの回答を「鵜呑みにする」
AIを使い始めて感動するのは、その自信満々な回答です。
「日本の法人税の最新の税率は?」と聞けば、即座に答える。 「源泉徴収のルールを教えて」と聞けば、詳しく解説してくれる。
でも、ちょっと待ってください。
AIは平気で嘘をつきます。 それも、本人(?)は嘘をついている自覚なく、堂々と。
私がAIに騙された2つの実体験
【体験1】会計データの分析で、数字がまるで違っていた
業務で会計データや販売データの分析をAIに頼んだことがあります。 返ってきた答えは、もっともらしい数字が並んでいて、一見すると完璧。
でも、念のために自分で検算してみたら――。
数字が全然違っていました。
集計のミスか、計算のミスか。 理由はともかく、AIは「もっともらしい嘘の数字」を堂々と出してきたわけです。
もし鵜呑みにして、そのまま社内資料に使っていたら…と思うと、今でもゾッとします。
【体験2】ClaudeのGAS回答が動かなかった
私はClaudeを推しているブログの運営者ですが、それでも正直に書きます。
Google Apps Script(GAS)のコードをClaudeに書いてもらったとき、全然動きませんでした。
何度修正してもらっても動かない。 そこで試しに同じ質問をGeminiにも投げてみたところ――。
Geminiの回答は、一発で正しく動いたんです。
つまり、どのAIも完璧ではないということです。 Claudeを推している私自身、Claude一筋ではなく、用途に応じて他のAIも使い分けています。
じゃあ、どうすればいい?
ルールは2つだけ。
① 重要な情報は「必ず一次情報で確認する」
- 法律 → 法令データベース(e-Gov)
- 統計 → 政府公式サイト
- 専門知識 → 公式ガイドラインや公式マニュアル
- 数字の計算 → 必ず検算する
② 「セカンドオピニオン」を活用する
ClaudeでうまくいかなかったらChatGPTやGeminiに聞いてみる。 逆もまた然り。
複数のAIに同じ質問を投げて、答えを突き合わせるだけで、嘘に引っかかるリスクは大幅に下がります。
AIは”優秀なアシスタント”です。 でも、最終的な判断と責任は、いつも私たち人間にあります。
NG③ AIに「全部丸投げ」する
最後のNGは、ちょっと哲学的な話になるかもしれません。
でも、これが一番大切だと私は思っています。
AIに全部やらせると、自分が育たない
AIは確かに便利です。 文章も書いてくれるし、コードも書いてくれるし、企画も考えてくれる。
「もう全部AIにやらせればいいじゃん」――そう思った時期が、私にもありました。
でも、ある時気づいたんです。
「これ、自分のスキル、何も伸びてなくない?」
3年前、コーディングに挫折した私。 AIと出会って、Webサイトが作れるようになりました。 でも、AIに「作って」と頼むだけでは、私の中に何も残らない。
AI丸投げの落とし穴
- 著作権リスク:AIが生成した文章をそのままコピペして公開すると、学習元の著作物と似てしまい、著作権侵害になる可能性がある
- スキルが身につかない:「読んで理解する」過程をスキップすると、いつまでも”AIがないと何もできない人”のまま
- 思考力が落ちる:「考える」プロセスを放棄すると、本当に大事な判断ができなくなる
でも、誤解しないでほしいこと
ここで強調しておきたいのは、**「AIの生成物をそのまま使うことを、真っ向から否定するつもりはない」**ということです。
十分な検収を行った上で、AIの生成物を活用するのは何の問題もありません。
むしろ、自分が「ここはAIに任せていい」と判断した部分をAIに任せることで、より重要なこと――クオリティを高めるための試行錯誤や、自分が本当に時間を使うべき作業――に集中できます。
ただし、忘れてはいけない大原則があります。
AIの生成物に対する責任は、常にAIを使った人間に帰属する。
これだけは、いつも頭に置いておいてください。
じゃあ、どうすればいい?
私が実践しているのは、「AIを”先生”ではなく”アシスタント”として使う」ことです。
❌ AIに丸投げ
「ブログ記事を書いて」 → 出てきた文章をそのままコピペ
✅ AIをアシスタントに
「ブログ記事の構成を考えて」 「この文章をもっと分かりやすく直して」 「私のこの考えをまとめて」 → 自分の頭で考えながら、AIに補助してもらう
実はこのブログも、Claudeを”アシスタント”として活用しながら書いています。 でも、伝えたい内容・自分の体験・最終的な表現は、私自身が決めています。
「AIに作ってもらう」のではなく、「AIと一緒に作る」。 このスタンスが、長期的に見て一番得をすると私は信じています。
補足:知らずに損してませんか?「オプトアウト設定」のすすめ
ここまで読んで「AIの取り扱いって、思ったより怖いんだな」と感じた方もいるかもしれません。
でも、実は設定一つで、リスクを大幅に下げる方法があります。
それが「オプトアウト設定」です。
オプトアウト設定とは?
簡単に言うと、「自分が入力したデータをAIの学習に使わないでください」という設定のこと。
正直に告白します。 私もこのブログを書くにあたって調べるまで、オプトアウト設定の存在を知りませんでした。
つまり、多くの人が設定をしないままAIを使っている可能性が高いということです。 これを機に、ぜひ一緒に設定しておきましょう。
Claudeのオプトアウト設定方法
Claudeは2025年9月から、デフォルトで会話データが学習に使われる設定になりました。 自分で設定変更しないと学習に使われ続けます。
【パソコンでの設定手順】
- Claudeにログインする
- 画面右下のアカウントアイコンをクリック
- 「設定(Settings)」を選択
- 左メニューの「プライバシー(Privacy)」を選択
- 「Claudeの改善にご協力ください(Help improve Claude)」のトグルを**オフ(グレー)**にする
【スマホでの設定手順】
- Claudeアプリを開く
- メニュー → 設定 → プライバシー
- 「Claudeの改善にご協力ください」をオフにする
これで完了です。設定後の新しい会話から、学習に使われなくなります。
ChatGPTのオプトアウト設定方法
ChatGPTも同様に、デフォルトでは入力データが学習に使われます。
【設定画面からの方法(簡単)】
- ChatGPTにログインする
- 左下のアカウントアイコンをクリック
- 「設定(Settings)」を選択
- 「データコントロール(Data Controls)」を選択
- 「すべての人のためにモデルを改善する(Improve the model for everyone)」をオフにする
ただし、この方法だとチャット履歴が保存されなくなる場合があります。 履歴を残しつつオプトアウトしたい場合は、OpenAIの「プライバシーリクエストポータル」から申請する方法もあります。
Geminiのオプトアウト設定方法
Geminiも基本的な考え方は同じです。 Gemini側のアクティビティ設定から「Gemini Apps アクティビティ」をオフにすることで、データの学習利用を停止できます。
詳細はGoogle公式の最新情報を確認してください。
設定をオフにしてもパフォーマンスは下がらない
「学習をオフにしたら、AIの性能が落ちるんじゃないか?」と心配する方もいるかもしれません。
結論:ほぼ変わりません。
AIの推論能力そのものは、すでに学習済みのモデルで動いているので、あなたが「学習に協力しない」設定にしても、回答の質が下がることはありません。
設定するだけで、リスクが下がる。 こんなお得な話、やらない手はありません。
それでも、私がAIを使い続ける理由
ここまで読んで、「AIって怖いな…」と思った方もいるかもしれません。
でも、誤解しないでください。
私はAIを”恐れている”わけではありません。
私は今もClaudeを毎日使っているし、これからも使い続けます。 むしろ、AIなしでは仕事も副業も成り立たないレベルです。
ただ、正しい使い方を知っているかどうかで、得られる結果がまったく変わるんです。
包丁を例にすると分かりやすいかもしれません。
包丁は便利な道具ですが、使い方を知らないと指を切る。 だからって「包丁は危ないから使わない」とはなりませんよね? 正しい使い方を学んで、安全に料理を楽しむ。
AIも同じです。 「知って使う」と「知らずに使う」の差は、本当に大きいんです。
まとめ:安全に、賢く、AIと付き合うために
今回の記事で伝えたかったのは、たった1つ。
AIは便利だけど、無防備に使うと危ない。
5児の父・経理マンの私が「絶対にやらないこと」3選、おさらいします。
- ❌ NG① 個人情報・機密情報を「そのまま」入れる → マスキングして入力する、PDFをそのまま読ませない
- ❌ NG② AIの回答を「鵜呑みにする」 → 重要な情報は必ず一次情報で確認、複数のAIで突き合わせる
- ❌ NG③ AIに「全部丸投げする」 → AIは”アシスタント”として使う、最終責任は人間にある
そして、ぜひやっておいてほしいこと:
- ✅ オプトアウト設定をオンにする → Claude・ChatGPT・Gemini、それぞれの設定画面から数分で完了
この3つのNGと1つのアクションだけで、AIライフが圧倒的に安全になります。
「知らずに使う」より「知って使う」。 ぜひ、今日からあなたのAI活用にも取り入れてみてください。
ちなみに、これからAIを使い始めたい方には、私がメインで使っているClaudeがおすすめです。
理由は別記事で詳しく書いています: ▶ 非エンジニアこそClaudeを使うべき、たった1つの理由
このブログでは、AIで失敗しないための情報、AIで賢く稼ぐ方法を、これからも発信していきます。
「AIに興味はあるけど、なんとなく怖い」 「使ってみたけど、これで合ってるか不安」
そんな方は、ぜひこのブログをブックマークしてください。 一緒に、安全にAIを使いこなしていきましょう。
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